南紀・新宮、神倉神社へ





10月1日・2日、短歌教室の小黒世茂先生と教室の皆さん6人とで、

南紀・新宮の神倉神社と、熊野・花の窟(いわや)に行きました。

神倉神社は男性で陽の岩がご神体、花の窟は女性で陰の岩がご神体の由、

今回は陰と陽を巡る旅です。


特急くろしおで、紀伊半島をぐるりと突端まで南下、

ほんのちょっと北上したなら、新宮市。

駅からタクシーで10分もかからないほどのところに、

神倉神社はありました。






●神倉神社●

事前に聞いてはいたのですが、かな~り急な石段です(>_<)

でも、石の並びがすごく綺麗・・・。




ところで、小黒先生のはからいで、

神倉神社には仙人のような修験道の先生が来てくださっていて、

石段の下からずっと、同行してくださいました。

「どうしよう、こんな石段、上れない・・・。」

と、70歳を越えたMさんは、最初、ほぼ両手をつくような姿で段を上っていたのですが、

「手を貸しましょう。」

白い髭の修験道の先生がMさんの手をとったとたん、

Mさんの腰がすうっと伸びて、

「あれ、上れるわ。あれ、あれ。」

ゆっくりではありますが、不思議にMさんの足取りがしっかりし始めました。





●修験道の先生の杖。桜の木でできている由●





●石段の道々●


●頂上の鳥居●


結局、全員、ご神体までたどりつくことができました\(^o^)/



●ご神体の巨石●


私は特別、スピリチュアルなことに興味があるわけではないのですが、

ご神体の下に立つと、空気がピリピリと細かく振動しているのにびっくり。

何だか体が、ぐうっと上にひっぱられてひっぱられて、

普通に立っているのが難しいくらいでした。

(でも、まったく怖い感じではなかったです。)




小黒先生がお酒やお米などを用意してくださっていて、

ご神体の真下で、修験道の先生が長いご祈祷をあげてくださいました。

(石笛の、鋭い風のような音色が印象的でした。)

仏教の、祖先を大切にする心と、神道の、神様を敬う心と、

日本は両方の心を大切にしている国とのこと。

「みなさん、気持ちのきれいなひとばかりだったから、

 今日のご祈祷、本当にものすごく楽やったよ。

 悪いモノを持っていると、たいへんなんやけどなあ。」

修験道の先生はそう言って、にこにこ笑っておられました。

悪いモノがあれば、吸い取り紙のようにそれを取り込み、

ご祈祷をして放つのが修験道の先生の役割の由。

考えただけでも、強靭な体力と精神力が要りそうです~~(>_<)

「今も、ご先祖さんがみなさんの後ろについてこられてるよ。」

先生はそう言われたので、

「亡くなったお父さんと娘も、一緒に来てるのかな…。」

単なる観光ではなく、いろいろなことを考えさせられた、

神倉神社への旅でした。