細見美術館 『琳派古今展』へ




先週の金曜日、京都市左京区の細見美術館『琳派古今展』に行ってきました。

細見コレクションの琳派と、現代美術家がコラボした作品展です。


●山本太郎 『松樹清涼飲料水紋図』(部分)


右上の隅に、空き缶が転がっています(^_^)

他にも、有名な俵屋宗達の『風神雷神図』が、

仮面ライダーV3と勇者ライディーンにすり替わっていたり、



●神坂雪佳 『金魚玉図』



この金魚玉のきんぎょが、真っ赤なミニカーとすり替わっていたり・・・。

私はパロディ的な感覚で楽しめたのですが、館内の解説によると、

表現技法は琳派の流れをくんだ、とてもレベルの高いものの由。

世界的にも高い評価を得ているとのことでした。



この日、たまたま長男マメ(大1)も急な休講が重なって、

ほぼ休校状態だったので、一緒に作品展を回ったのですが、

「僕は昔の琳派の方が好きや。」

と、オリジナルの方を熱心に見ていました~。



細見美術館は建物のつくりも独特で、展示室から展示室へと回るのに外階段を使います。





訪ねた日はずっと細かな雨が降り続き、中庭に張られたた帆布の屋根がやわらかい音をたてていました。

雨の音の似合う美術館です~。




そして、今回はもう一軒、マメの大推薦のギャラリーへ。

同じく左京区にある、『モリユウギャラリー』です。







小さな引き戸を開けると、いきなり暗幕が張られていて、部屋は真っ暗。

「ご自由にお使いください」と、懐中電灯が吊られていました。

その中に展示されていたのが、こんな作品です。






透明なアクリル樹脂でひとの手を型どり、そこに無数の穴をあけ、中にLED電球を灯しています。

まるでプラネタリウムのような作品が、暗闇の中に5体。

掬うてのひら、手を合わせて祈るてのひら、指を組んで祈るてのひら・・・

放たれるひかりは、ひとの感情をあらわしたものの由。

感情も、ひとを形成する大切なものだとのメッセージがこめられています。



狭い階段を上がると、2階は明るくて、絵画作品がいくつか掛けられていました。

棚には芸術関係の本がたくさん並び、

「僕、この本を買ったんや。このひとの考え方、すごくいいと思う。」

マメは作品の制作者、大垣美穂子さんの本を手に取って言いました。

最初にひとりでこのギャラリーを訪ねた時、ずいぶん長居をしたらしく、

後で出てきてくれたギャラリーの女性が、

「あ、ああ、この前の・・・。」

と、マメを覚えてくれていたようでした(^_^;)



京都に来てから、マメはいろんな場所に出かけ、いろんな人と出会っているようです。

やっぱり、勉強は忙しい上、一人暮らしのさまざまな家事もまだ要領がよくないようで、

「肝心の写真を撮りにいく時間がない~~~。」

と、嘆いていますが・・・。

今は、経験することがお宝になる時期。

がんばってほしいです(^_^)v